LayerX エンジニアブログ

LayerX の エンジニアブログです。

Fintech事業部の全力のBet Technologyの様子をお見せします

この記事は、6 月から始まっている #LXベッテク月間 20 日目の記事です。

こんにちは、ざべすと申します。 僕はLayerXから三井物産デジタル・アセットマネジメント(以下、MDM)に出向し、エンジニアとしてアセットマネジメント業務のDXに取り組んでいます。 週末から異常な暑さが続いていますが、僕は先週から一足先に短パンとクロックスで出社しています笑 MDMは金融事業者ですがLayerXと変わらず好きな格好で出社できます(もちろんTPOはわきまえつつ....)

早いものでMDMも設立から2年が経ちました。2年も経てばプロダクトだけでなく業務効率化に関してもいろいろな芽が出てきます。 今回のLayerXのアドベントカレンダーのテーマはBet Technologyということで、MDMもLayerXに負けじと圧倒的にBet Technologyしているよという話をしたいなと思います。 今回は業務効率化への取り組みの近況報告と明日(!)リリース予定の社内業務効率化システム「DAM」の紹介の二本立てでお送りします!

圧倒的にBet Technologyするアセットマネジメント会社

MDMではアセットマネジメント業務のDXを会社の競争力の源泉の1つとして位置づけており、かなりのリソースを割いて日々業務改善に取り組んでいます。 過去に弊社丸野が書いた記事で我々がDXに力を入れる理由がわかりやすく解説されています。

tech.layerx.co.jp

今までには金融事業者に付きものである大量の稟議の効率化やファンドとして取得する物件選別の効率化システム「物件管理くん」の開発を行ってきました。物件管理くんについては過去に解説記事を書いたのでぜひお読みいただければと思います。

note.com

業務効率化チームの拡大

実はこの半年間で業務効率化チームは人数を大幅に拡大しました。 先述した業務効率化システム第一弾である「物件管理くん」の開発を始めた1年前はLayerX CTOの松本と僕の2人体制でした。 現在の業務効率化のシステム開発チームのエンジニアメンバーは5人で、かなり贅沢なメンバーが集まっています。

  • LayerX CTO松本
  • CTO経験者2名
  • セキュリティ、情シスのスペシャリスト
  • 元起業家(※僕)

プロ投資家向けプロダクトであるALTERNAや最近スタートした個人向けプロダクト(プロジェクト名: Zeniokoshi)の開発がある中、業務効率化にこれだけのリソースを割いています。 今回リリースするのはDAM(Digital Asset Management)というファンドの運用効率化のためのシステムで、このチームメンバーで半年間開発を進めてきました。

コンプラ部門も運用部門もみんなでBet Technology

単にエンジニアリソースを贅沢に割いているだけではなく、全ての部署でBet Technologyできているのも1つの特徴だと思います。 明日リリースするDAMの開発に当たって毎週のように仕様や使い勝手、個人情報の取扱や社内手続きなどコンプラの観点で問題がないかといった質問をさせてもらっていました。

MDMの強さの秘密はドメインエキスパートとの距離の近さにもあるのではないかなと日々感じています。

DAM(Digital Asset Management)のリリース

DAMとは

DAMとは何のシステムか。 一言で説明すると「物件の運用における定型業務をソフトウェアの力で効率化し、物件の収益改善により集中できるようになるシステム」です。 ファンド運用に関係する物件の契約情報や入出金情報、管理会社様とのコミュニケーションをDAMに集約していきます。

スクリーンショット①

スクリーンショット②

今回リリースする機能

今月のリリースによる業務のBefore Afterを図示すると下記のようになります。

今回のリリースのBefore After

弊社アセットマネジメント会社が運用している物件に新しく入居したい方が現れた場合、実際に賃貸借契約を締結するまでの流れは以下のようになります。

  1. 管理会社様(※図中のPMのこと。Property Management会社)から連絡を受ける
  2. 入居して問題ないか、反社チェックや賃料などの契約条件の確認
  3. 社内で承認後、管理会社様に入居して問題ない旨を連絡

とてもシンプルに見えますが定型的な作業が沢山発生します。

Before

管理会社様から入居申し込みを受け取った際のMDM社内手続きの流れは以下のとおりです。

  1. メールに添付されたパスワード付きZipの解凍
  2. 受け取った情報を反社チェックのシステムに手動で転記し、反社チェックを実施。証跡はGoogle Driveに保存。
  3. 社内のシステムで反社チェックの承認申請を実施し、社内の別の担当者に承認をもらう
  4. 入居申し込みの内容を稟議申請し、運用責任者に承認をもらう
  5. 管理会社様に入居申し込みが問題ないことを連絡

Before

1つの入居申し込みにつき5-10分程度の時間がかかっており、この作業だけで1日1時間以上かけている日もあります。1人で完結する作業ではないため、待ち時間も発生します。 今後MDMが運用する物件が増えるほどこれらの業務量も増えていくため、このままでは反社チェックと稟議をやっているだけで1日終わってしまうという状況になりかねません。

MDMでは入居申し込みの処理の効率化を喫緊の課題として考え、この半年間DAMの開発に取り組んできました。そして、ついに今回のリリースでこれらの業務はほぼ自動化されることになりました。

After

After

DAMを利用する場合、管理会社様がDAMに入居申請を入力すると反社チェックが自動で実施され、問題なかった場合には稟議データの作成まで自動で行われます。 つまり、MDMの運用担当者は今までの単純作業から開放され、DAMによって作成された稟議の内容を確認して社内申請ボタンを押すだけでよくなります。

ただし、最終確認だけは自動化せず、必ず担当者及び社内の責任者の判断を挟む運用になっています。

管理会社様に関しましても今までパスワード付きZipでメール送付していたものがDAMの入力フォームへの入力とアップロードだけで済むようになるほか、MDM社内での手続きが高速で完了することによってより素早く入居手続きに進むことができるメリットもあります。

DAMの今後の展望

今回のリリースでは大きな負担となっていた入居申し込みに関する業務の効率化のほか、今回は触れませんでしたが各物件の契約状況のデータベース化に取り組みました。

来月以降はこれらをベースにファンドの入出金管理や各物件のリーシング管理(入居者を増やして物件の稼働率を上げる活動の管理)、毎月の収支レポートの生成自動化などに取り組んでいく予定です。 リリースしてからがスタート、来月からも開発が楽しみです!

最後に

最後までお読みいただきありがとうございました!MDMは国内で最もBet Technologyしているアセットマネジメント会社だと自負していますが、もっともっとBet Technologyしていきたく、そのためにはもっともっと仲間が必要です。

MDMでは個人向けプロダクトの開発を中心に新しいメンバーを募集しています。 法的要件も絡む複雑な仕様策定からやっていきたいアニマルなエンジニアの方はもちろん、カスタマーサポート責任者やデザイナーなどのエンジニア以外の職種も募集しています。

少しでも興味がある方はご気軽にご連絡ください!

Fintech事業部(MDM)の紹介資料 jobs.layerx.co.jp

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