今年の2月にデータイネーブリングはじめますという宣言をしました。
また、こちらの記事にもチーム設立の背景や課題についてまとめています。
10か月活動してみて、いろいろと解像度が上がってきたので、一度まとめておこうと思い筆をとりました。
「イネーブリング」や「イネーブルメント」という単語は、「セールス・イネーブルメント」や「チームトポロジー」の文脈での使用が広がっています。 Salesforceの提供コンテンツでは、「成果を輩出し続ける人材育成の仕組み」としてセールス・イネーブルメントを定義しています。 また、書籍『チームトポロジー』では、イネーブリングチームの最終的なゴールは「ストリームアラインドチームの課題に注力することで、ストリームアラインドチームの自律性を高めること」と定義しています。 また、今週公開された LayerX テックブログの記事では、「ワーキングメモリの大半を開発や実装に使えるようにすること」をバクラクにおけるイネーブリングチームの存在意義としています。 イネーブリング活動について明確な定義はされていませんが、私は以下のように考えています。 育成とは、ヒトの能力を高める活動です。一方、育成とは異なりイネーブリング活動とは、仕組みや環境を整えることで、ヒトが生み出す結果や成果を増大させる活動といえます。
なお、育成とイネーブリングのどちらか一方を行うだけではなく、両方を活用することで相乗的な効果を発揮できます。 では、データ領域におけるイネーブリング活動、すなわちデータイネーブリングとは何でしょうか。ひとことで言えば、仕組みや環境を整えることで、データが生み出す価値を増大させる活動と言えます。 これがなぜ重要か。
https://www.dama-japan.org/Introduction.html 上の一般社団法人 データマネジメント協会 日本支部 (DAMA Japan) が提供するデータライフサイクルの図が分かりやすいですが、データは利活用できるまでの準備に膨大な作業を必要としますが、価値が生まれるのは利活用の瞬間だけです。 データ利活用に伴う環境整備が不十分だと、事業責任者も開発者も分析者も、みな等しく煩雑な準備からスタートしなければならなくなります。実際は大変すぎるので、使える範囲のデータでなんとかインサイトを発見し、価値創出に取り組んでいます。 仕組みと環境を整えることでデータ利活用の場面が増え、データが価値を生み出すチャンスを増やすことができます。 データマネジメントの活動では、データの収集・統合、品質向上、セキュリティ、プライバシー、アセスメントといった多くの仕事に追われます。これらの仕事は確かに重要ですが、データから価値を生み出すという目的を忘れないようにしたいです。 10か月活動してみて、やっとここまで解像度が上がってきました。 データチームの成果っぽいことも書いていきたいと思います。このセクションの次には課題と伸びしろのお話もしていきます。 データ基盤 チーム 学び あと、書いてないけどいろいろ失敗もしました。詳しくはカジュアル面談などで聞いてください! これらの活動は、データチームが設立されなかったら実現されなかったと思います。一緒に活動してくれたみんなありがとう!!! データ領域におけるイネーブリング活動を10か月やってみて、想像以上に難しかったなと感じます。この10か月はチームを作ることに最注力したため、イネーブリング活動があまり進みませんでした。 2024年はいよいよイネーブリング活動に注力していきますが、キーワードは「セルフサービス化」です。必要なデータを自分で発見でき、理解できる。データ収集の対象を簡単に追加できる。自分でエラーを修正できる。こういったことを実現していきたいです。 データ基盤はデータをBigQueryに載せたら終わりではなく、ユーザーがデータから価値を得られるようになるのがゴールです。プロダクト開発だけでなく、SaaSプロダクトにおけるカスタマーサクセスのような活動が重要です。 データ利用者のサクセス支援の第一歩として、仕組みと環境を整え、データ準備や分析業務のセルフサービス化を実現していきます。 イネーブリング活動とは、データイネーブリングとは何かを議論し、10か月の成果とのびしろを共有しました。 書けなかったこともたくさんあり、詳しく聞きたい方向けに OpenDoor を実施しています。ぜひカジュアルに話しましょう!そもそもイネーブリング活動とは何か
https://www.salesforce.com/jp/resources/articles/sales/sales-enablement/
https://pub.jmam.co.jp/book/b593881.html
https://tech.layerx.co.jp/entry/2023/12/19/104004データ領域におけるイネーブリング活動とは何か
この10か月にやったこと・成果・学び
課題と伸びしろ
まとめ