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不確実性をぶっ飛ばせ!Fintech事業部における新規プロダクト開発とは

この記事は、6月から始まっている #LXベッテク月間 21日目の記事です。 前日の記事はざべすさんの「Fintech事業部の全力のBet Technologyの様子をお見せします」でした。

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こんにちは、Fintech事業部でサービスの新規立ち上げをしているエンジニアの @takochuu です。 LayerXから三井物産デジタル・アセットマネジメント(以下、MDM)に出向し、エンジニアとして星飛雄馬ばりの全力投球で個人投資家向け新規サービスの立上げをしています。 今回は新規サービスであるプロジェクトZENIOKOSHIが具体的にどんな開発プロセスで開発されていっているのかをご紹介します。

Fintech事業部と今回語る新規プロダクトについてはこちらのPodcastにて紹介していますので、よければお聞きください。 open.spotify.com

開発に対する不確実性

我々が開発している「ZENIOKOSHI」は4月に行ったインセプションデッキにて作成されたコンセプトに基づいて開発を進めており、チーム構成としては6月末現在までは PdM: 1 / デザイナー: 1 / エンジニア: 3 という少人数で開発しています。

「ZENIOKOSHI」は受益証券発行信託を用いたSTOという仕組みを利用して証券をみなさまに販売するスキームですが、我々プロダクトチームはほぼ全ての人間の出自がWeb系企業なので正直「STO...?スペーストルネードオガワかな...」というところからスタートです。(実際は社歴が長いメンバーはちゃんと詳しいですw)

このように扱っている商品に馴染みが(個人的には)まだない状態、かつ金融プロダクトを立ち上げる際には守らなければならない法令や府令、システム要件など不明瞭な点は多岐に渡ります。 そんな状態からどのように実際のプロダクト開発までこぎ着けたのかを今回は詳しくご紹介しようと思います。

不確実性潰し: 法令・システム連携編

前述の通り、守らなければならない要件が多いプロダクトなのでいきなり要件定義・デザイン・開発を行ったとしても正しくシステムローンチすることはできません。 やみくもにコードを書いていっても手戻りは必至なので、守らなければならない法令の解像度を上げる必要がありました。

解像度を上げると言っても法令の隅から隅まで読んで各々が理解するというのも無理があるため、解釈の余地なく「やらなければサービスをローンチできない」部分と「解釈に依存する部分」に分けて制約の解像度を上げていくことにしました。

「やらなければサービスをローンチできない部分」についてはユーザーストーリーを用意して社内の有識者に確認してもらうプロセスを取りました。プロダクトチームでドラフトされたユーザーストーリーをコンプラ・業務担当者含めて確認を行い、要件定義を進めます。 また、同時に信託銀行さんや銀行さんなどシステムを連携させていただく会社さんにもお話を始め、システム連携面での不確実性を下げていきました。 信託の解約は即時ではできないなどの制約があるため、具体的にフローチャートやシーケンス図で理解を進めていきます。

同時にプロダクトチーム内で職種関係なくワイヤーフレームを作成し、両方を成果物としてMTGでのレビューに回します。 レビューを経て、論点がなくなった画面・機能についてはいよいよ実装という流れになります。

↑ 実際に利用したユーザーストーリー

顧客に関する不確実性を下げるためにやったこと

法令にまつわる不確実性が下がったとは言え「結局顧客に受け入れてもらえるのか」というのが大事です。 俺が考える最強のシステムを思い込みで作っても顧客に受け入れられてもらえなければ失敗です。

こちら側の不確実性についてはユーザーヒアリングを概ね2回に分けて実施しました。 我々がメインターゲットとして定めた顧客層に対して、1回目はコンセプトについて。2回目はデザインのトンマナを比較するという内容でユーザー層の人たちにヒアリングし、有用な仮説を抽出しながら進めています。

どちらの解像度向上についても、メイン担当が居てその人が全部やるというわけではなく、同じ仕事をチーム全体で分担して全体の解像度を底上げすることを狙いにしています。

こちらはユーザーヒアリングに利用している現状のデザイン案なのですが、デザイン案があることでヒアリングもより具体的に実施できました。 (デザイン案を最初に見た時は一気にメンバーのテンションが上がりましたw) ※今後変更される可能性があります

開発プロセス

こちらに図示されているのが開発メンバーが作成してくれた新規プロダクト開発のプロセスです。 仕様も一度で決まりきらないため、決まった範囲で開発を進めることとUX的な変更は複数回入ることを予め想定し、開発とデザインが行き来する部分があるのが新規開発特有ではないでしょうか。

また、データベースの設計を先んじて行うことでエンジニア間の共通認識を作り、バックエンド構築のイメージのすり合わせができました。 現状では実際に動くUIを持つ画面で完成したものはない進捗ですが、エンジニア内で共通認識を取るためにバックエンド優先で開発を進めており、今冬リリース予定です。

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました!MDMでは「あたらしくて、おもしろい!」をモットーに新規プロダクト開発を進めていますが、まだまだ手が足りているとは言えない状況です。

ご紹介させて頂いたプロダクト開発に興味があるアニマルなエンジニアの方はもちろん、カスタマーサポート責任者やデザイナーなどのエンジニア以外の職種も募集しています。 少しでも興味がある方はご気軽にご連絡ください!

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