LayerX エンジニアブログ

LayerX の エンジニアブログです。

LayerX Fintech事業部エンジニアの「領域横断な働き方」

自己紹介

LayerXの Etaro ( @etaroid )です。

現在はFintech事業部にて、デジタル証券で資産運用ができる個人向け投資サービス「ALTERNA(オルタナ)」を開発しています。

好きなONE PIECEのキャラは、ハグワール・D・サウロです。

Fintech事業部とALTERNAとは

三井物産デジタル・アセットマネジメント (以下、MDM)は、LayerXと三井物産、SMBC日興証券、三井住友信託銀行などの大企業との合弁会社としてスタートしたジョイントベンチャーです。

www.fastgrow.jp

LayerXのFintech事業部のメンバーは、このMDM社で日々働いています。

MDMでは、昨年5月に個人向けの資産運用サービス、「ALTERNA(オルタナ)」 をリリースし、約1年間運営してきました。

2023年5月に募集した最初の案件は約14億円の募集でしたが、直近の案件では36億円を超えるまでに成長しています。

alterna-z.com

エンジニアチームの働き方

そんなALTERNAをつくっているのは、現在 全体で16名(内エンジニア5名)のスモールなチーム です。

"大企業とのジョイントベンチャー"で"金融領域のサービス"というと、「担当する役割が厳格に決まっていて、固い開発組織なのでは?」という印象を持たれる方も多いと思いますが、実は真逆といっても過言ではありません。

各メンバーがプロフェッショナルとして自分の役割・領域の仕事を行うのに加え、自分の役割に閉じない「領域横断な働き方」をしているのが、MDMのエンジニアチームの特徴です。

エンジニアメンバーが、実装だけでなく企画から入ってプロダクトの新機能を開発したり、時にはマーケティング施策の企画から実行までを一気通貫で行うこともあります。

エンジニアメンバーが企画から実装、分析まで一気通貫で担当

ALTERNAは「投資案件の募集を行い、投資をしていただく」サービスなので、「募集金額を伸ばす」ことが事業目標になります。

本記事では、事業目標を達成するための施策として、エンジニアメンバーが主導して企画から実装まで一気通貫で行った具体的な事例を2つご紹介していきます。

事例1. 口座開設前に投資申込ができる機能

始めにご紹介するのが、新規ユーザーの投資実行率向上のための施策として行った「口座開設前に投資申込ができる機能」です。

課題と仮説

この機能を作る以前のALTERNAでは、ユーザーは

ALTERNAを訪れる → 案件の詳細を見る → 口座開設 → (審査待ち) → 投資申込 → 入金

というフローで案件への投資を行っていました。

口座開設には審査が存在し、完了するまでに時間のラグがあるため、

  1. 口座開設完了後、再度アクセスして投資するアクションの手間を減らすことで、投資実行率を上げられるのではないか
  2. 先に申し込んでいただくことで、手間のかかる口座開設のモチベーションが下がりづらくなるのではないか

という仮説を立てました。

施策内容

口座未開設ユーザーが案件の詳細画面で、投資申込の予約をした後に口座開設ができる機能を企画・開発しました。

未登録/未ログインの状態でも数量を指定して投資申込ができるように

これにより、ユーザーは

ALTERNAを訪れる → 案件の詳細を見る → 投資申込 + 口座開設 → (審査待ち) → 入金

というフローで案件に投資できるようになりました。

結果

口座開設完了者の投資申込離脱がなくなり、投資実行率が大幅に向上しました。

ある案件では、この機能を利用した申込で案件募集額の10%以上の金額が集まるなど、現在も利用される機能となっています。

この「口座開設前に投資申込ができる機能」は、企画から開発、施策結果の分析までエンジニアのメンバーが主導して行った例です。

「口座開設前に投資申込を行って良いのか」は、リーガル確認を通す必要があり、その確認も含めてエンジニアがコミュニケーションを主導して行っていました。

事例2. LP改善

次に、マーケティング施策として行った「LPのCVR改善プロジェクト」です。

課題と仮説

ALTERNAでは元々、汎用的なメッセージングのLPを1つだけ提供していました。

新規顧客獲得の効率向上のため、流入経路別にCVRや滞在時間などの様々な指標を分析したところ、

  • LPの表示までのパフォーマンスが遅い
  • 様々なAd Creativeから流入があるが、メッセージングの一貫性が乏しい流入経路ではCVRが低い

など、多くの課題が見つかり、LPのCVRに大きな改善幅があることが分かりました。

施策内容

  • LPのパフォーマンス向上 (高速化)
  • Adのパフォーマンスから特定の顧客層に刺さるメッセージの仮説を立て、そのメッセージングに特化したLPを複数作成する

という大きく2つの方向性で「新規LPを作成 → 成果分析 → 改善 → ...」の試行錯誤を行いました。

メッセージングについて議論しながら顧客層ごとに複数のLPを作成

10個以上のメッセージングの素案の中から、結果として以下の4つのLPを作成しました。

結果

新規に作成した4つのLPのうち1つで、継続的にCVRが大幅に改善するという結果が得られました。

流入経路別に各LPの数値をモニタリング

この「LP改善」は、企画からデザイン・開発、施策結果の分析までエンジニアとデザイナーのメンバーで行った例です。

終わりに

以上のように、ALTERNAプロダクトチームは「プロダクトの新機能」「マーケティング施策」を、エンジニアのメンバーも主導して領域横断で行えるチームです!

本記事では2つの施策の概要のみをご紹介しましたが、他にも多くの施策が行われています!

  • 企画から担当する領域横断な働き方をしたいエンジニアの方
  • プロダクトマネージャー志向のエンジニアの方
  • 各施策の具体的な数値や開発プロセスの詳細について気になった方

がいらっしゃいましたら、是非カジュアル面談にてより詳細なお話をさせていただきたいので、以下のURLからご連絡ください!

jobs.layerx.co.jp

共に働く仲間を募集中!

LayerXでは現在「ALTERNA (オルタナ)」を共に成長させていく仲間を募集中です!

少しでも興味を持っていただけた方がいましたら、是非以下からご連絡下さい!

open.talentio.com

open.talentio.com