LayerX エンジニアブログ

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TrustfulなチームであるためのBet Technology

皆様こんにちは、CTOの松本です。再びLayerXブログ連載企画 #LXベッテク月間がスタートしました。その一環として筆を執らせていただいています。

今回は具体的な技術の話ではなく、LayerXの行動指針に関する解説を兼ねて、Bet TechnologyとTrustful Teamについて書かせてください。特にBet Technologyは開発に携わらない職種の方からはどう向き合えばよいのだろうかと感じられることも多いため、TechnologyのLayerXにおける位置づけを理解する意味でも本記事を読んでいただけると幸いです。

Trustful Team

LayerXの組織文化にTrustful Teamは強く影響を与えています。自分を信頼してほしい、ではなく、他者を信頼し支援するという外向きのベクトルで組織を作っていくためにこの行動指針が重要な合言葉として使われています。

ところで、Trustful Teamとは

各自がプロフェッショナルとして、時にはシビアな判断も含め、実行するチームを目指す。そのためにも、おたがいを信頼し、透明性のあるコミュニケーションを徹底しよう。

と補足されています。仲間を信頼し行動を促すための情報や仕組みを徹底的に用意することで、一人ひとりが自律的に、かつ同じ方角を向いて進めるようにするということを目指しています。

このコンセプトはスタートアップがより素早く顧客価値を探し行動する上で重要な組織の特性を支えるものとなります。多くの場合、スタートアップではこれまでにないイシューやプロダクトに取り組む必要があります。そうすると、未知の課題により多くの答えを見つける必要があるため、チームを構成する一人ひとりが課題を見つけ解決していこうという姿勢が重要なのです。

徹底したトップダウンではなく、ボトムアップな活動を支える事が重要となります。そのために最も重要なことが仲間への信頼と支援であり、Trustful Teamはこれを体現する行動指針となっています。もちろん簡単なことではなく、そのために採用や情報整理などを徹底しています。特に情報の透明性への徹底ぶりはほか企業から来られた方に毎度驚かれるポイントでもあります。

Bet Technology

一方、Bet Technologyと聞くと、特に開発以外の方からすると、ある種遠い価値観というか冷たい・機械的なものと言う印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

Bet Technologyとは

技術にBetすることは、より良い未来にBetすることだと私たちは考える。判断に迷ったときは、⻑期的には技術が勝つと信じ、技術に賭ける選択をしよう。

とあります。

一つには、より豊かに、そして多様な人が活躍できる社会を作っていくのは新しい技術であるという背景があります。これはとてもわかり易いものですね。インターネットの誕生やスマートフォンと言った新しい技術の登場が私達の生活を大きく変えてきたことは明らかですし、コロナ禍の中でも新たな働き方で様々な人を支えてきたのも技術の力です。

それ故に、LayerXではOCRや業務を変えうる新たなアルゴリズムの開発を目指して機械学習組織を非常に重視しています。OCRに関わるチームはすでに社内で最大の開発組織となっています。先端の技術を追求し、ユーザーにとってのよりよいUXを作っていくことは、「すべての経済活動を、デジタル化する」というミッションにとって必須のものです。

note.com

一方で、それだけでなくソフトウェア技術を始めとした技術を信頼し、徹底的に活用しようというスタンスも含まれるのがBet Technologyとなります。

ソフトウェアを徹底的に使い仕組み化することは、これまで発見した知識をミスのない仕組みに乗せ、スケールさせていくことそのものであると言えます。

もう少し解像度を上げてみましょう。ソフトウェアによる仕組み化とは

  1. 課題・仮説の発見
  2. 課題解決、どうにか答えを見つける
  3. ソリューション化:解決方法を誰でも使えるよう分析し言語化する
  4. ソフトウェア化:解決方法をソフトウェアで実装する・SaaSを活用する

の繰り返しだと考えています。このサイクルを回していくことで、日々様々な領域が仕組み化されていきます。

さらに仕組みは、一旦作って終わりではなく、更に日々の発見を加えて改善することもできます。改善は一度加えられれば、そのソフトウェアを利用するすべての人に提供されていき、結果としてオペレーショナル・エクセレンスを高めていくことになります。

TrustするためにTechnologyで道具を作る

Trustful TeamとBet Technology

つまり、ソフトウェアを徹底的に活用することで、人の業務を型に落とし込み、そして誰でも使えるようにし、そしてミス無く運用される領域を増やしていくのです。信頼しなくて良い領域を増やすことでより信頼しやすくする、Zero Trust的な考え方ですね。

一度道具になってしまえば、誰もが同じようにパフォーマンスを向上させ、そしてお互いのミスを確認する必要が減っていきます。

信頼が損なわれるタイミングというのは、相手が約束を違える時だと考えています。仕事に対してアウトプットが不安定・属人的な場合、品質を疑い、それを確認せねばなりません。

Technologyで道具を増やしていくことは、疑う部分を減らし、一人ひとりを信頼することに繋がると考えています。

そうした発想で、例えば社内の権限管理をInfrastructure as Codeで定義していこうといった取り組みや、SalesOpsのようなSaaSを活用した営業活動の型化などが生まれていくことになります。

そしてより仲間をTrustしやすい環境が出来上がると、一人ひとりがさらに多くの仮説や課題を発見し解決する余地が生まれていきます。これがさらなる仕組み化を生み出し、日々のオペレーショナル・エクセレンス向上につながっていきます。

Trustful TeamとBet Technologyは両輪であり、この2つが回ることで相乗効果を生み出し、顧客により素早くより良い体験をお届けできる素地を作るのです。

経営の根幹にソフトウェアを

そういった背景もあり、LayerXではソフトウェア的な意思決定もできるだけ経営というレベルでも議論される事ができるようCTOとして取り組んでいます。まだまだやりたいこと、やるべきことは山積しております。

コーポレート領域に目をやれば、よりセキュリティ的なインシデントを減らし効率よく運用される社内ITの構築はまだまだ道半ばですし、プロダクトも営業組織もまだまだ始まったばかりということで仕組み化の足りない領域が多々あります。また、日々新しい発見があり、更に新たなプロダクトも登場するため、日々未知との遭遇といった感じです。

というわけでお決まりの文句になってしましますが全方位で採用中です。少しでもLayerXや、その社内の仕組みにご興味ある方、一度お話させてください。

jobs.layerx.co.jp

もしカジュアルにお話したいという方いらっしゃればmeetyまでお願いします。

meety.net