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バクラクの新規プロダクト立ち上げでエンジニアがやっていること

こんにちは。先日プレスリリースした「バクラク給与」の立ち上げをしている、エンジニアの 石黒 (@yuuis) です。

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現在、バクラク給与プロダクトの立ち上げ開発真っ最中です。 開発チームは給与計算という複雑なドメインに日々向き合っています。

今回は、バクラク給与の立ち上げで実際に取り組んだこと、そして今まさに取り組んでいることを具体的にお伝えします。バクラクでの新規プロダクト開発の現場のリアルな姿が、これから立ち上げに関わる方の参考になれば幸いです。

1. ドメインのキャッチアップ

新規プロダクト立ち上げで一番大事なのは、そのドメインのキャッチアップだと考えています。

特に給与計算という領域は、法律や実務慣習が複雑に絡み合う領域であり、まずはしっかりと知識を身につけることから始めました。

1.1 本を読む

まずは、チームメンバー全員で書籍を読み込みました。 チーム全体で10冊以上の実務書や解説書を読み、体系的な知識をインプットしていきました。

読んだ本の内容は、読み合わせミーティングで共有し、重要なポイントは Notion にまとめながら議論を重ねました。 また、議論には弊社の労務担当者にドメインエキスパートとして参加してもらい、本に書いてある内容について「なぜこの制度が存在するのか?」「選択肢に幅がある法律について、実務上はどうしていることが多いか?」などを質問し、実務の観点を交えた議論を通じて理解を深めていきました

1.2 お客様ヒアリング

次に、既にバクラクシリーズを利用いただいているお客様に、給与計算業務で感じている課題をお聞きしました。

BizDev チームが中心となってヒアリングを進め、エンジニアも同席したり、同席ができなかったヒアリングは録画をみたりすることで、お客様の生の声を直接お聞きしました。 「どんな機能がほしいか」だけでなく、「なぜその機能が必要なのか」「今どんな業務フローで困っているのか」といった背景まで深く理解することで、お客様にとって本当に価値のある体験は何か?を考えるベースを作ることができています。

1.3 先行プロダクトを理解し、プロダクトの方針を決める

給与計算の領域には、すでに多くの優れた先行プロダクトが存在しています。

1.2 で行ったヒアリングから得た、お客様のもつ課題について、バクラク給与ではどのように解決するか、先行するプロダクトに対しどのような強みを出せるかを議論し、プロダクトのコンセプトを決定しました。

2. コアとなる体験や業務部分から機能の洗い出しとシステム設計を進める

ドメインの理解がある程度深まったところで、いよいよ具体的な設計フェーズに移ります。

完全に一から開発するとなると、まずはどれからやればいいんだ...となりがちです。 私たちは、プロダクトのコアとなる体験や、お客様の業務の根幹となる部分を中心に設計していきました。 手戻りのなさそうな設定などの機能から設計していくのもいいのですが、結局は中心となる部分をしっかり考えきって設計してみないと、その周辺も正しい設計なのかわからないためです。

開発チームで、様々な業務パターンを考え、議論しながら設計・実装を行い、解像度を高めながら開発していきます。 また、コア体験の画面イメージなどが見せられるようになると、ヒアリングなどでも使えるようになります。お客様により解像度高くイメージしてもらえるようになり、より解像度が上がる正のサイクルを回せるようになります。

3. インセプションデッキの作成

設計と並列して、プロダクトの目指す方向性を明確にするため、インセプションデッキの作成も行います。

プロダクトとしての Why(社会に対する目線、お客様に対する目線)やチームとして何を大切にするか・そのために何を劣後させる可能性があるか...などを Biz を含めたチーム全員で議論し、認識を揃えました。

インセプションデッキは、今後の議論や意思決定の中心となるドキュメントのため、チーム全員で話し合いながら決めます。 例えば、「納期を遅らせてでも品質は妥協しない」「後発プロダクトとして、最も使いやすいものを作る」といった判断基準を明文化し、いつでも振り返られるようにしています。

これにより、日々の開発で迷ったときに立ち返る指針ができ、意思決定がブレにくくなりました。

インセプションデッキの一部
インセプションデッキの一部

4. 同期コミュニケーションで早く決める

プロダクト開発の初期は、とにかく決めることが多いため、毎日2 ~ 3時間以上、多い日は 6時間以上集まって話す時間をとっています。

同期コミュニケーションで話すと早く決まる & 決まったことを伝達する手間もなく、スピーディに物事を進められます

非同期コミュニケーションも大切ですが、立ち上げ期は「その場で決める」ことの価値が非常に高いと感じています。全員がいる場で決定事項が共有されるため、認識のズレも生まれにくくなります。

5. 爆速で作る

機能の洗い出しや設計が終わり、仕様がある程度明確になれば、あとは爆速で作って形にしていきます。

形にする過程で見えてくるものやわかることもあるので、その都度お客様にとって大切なものは何かを議論したり、調べたりしながら実装していきます。

ただし、スピードを追求しながらも「品質への投資」はおろそかにならないように注意しています。 技術的負債を作らないよう、適切な設計とテストを行いながら開発を進めています。

おわりに

まとめると、新規プロダクトの立ち上げでは以下が重要だと考えています。

  • ドメイン理解 - 法律やお客様の実務を深く理解する
  • コア機能への集中 - 本当に必要な機能から作る
  • チーム全体での認識合わせ - 全員が同じ方向を向くよう認識を合わせる
  • スピードと品質のバランス - 速く形にする、でも品質は妥協しない

新規プロダクトの立ち上げは不確実性との戦いですが、お客様の実務と課題と深く向き合い、スピード感を持って前に進むことが重要だと実感しています。

お客様が使いやすい給与プロダクトをお届けできるよう、今後もどんどん開発していきます。

この記事が、これから新規プロダクトを立ち上げる方の参考になれば幸いです。 ご質問や気になることがあれば、ぜひ X (@yuuis)までお気軽にご連絡ください!

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