LayerX エンジニアブログ

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DEIM2026参加レポート

こんにちは、機械学習エンジニアの宇都(@kuto_bopro)です。 この記事は2026年2月28日 ~ 3月5日にオンライン・オンサイト(兵庫県神戸市)のハイブリッドにて開催されたDEIM2026 第18回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(第24回日本データベース学会年次大会)の参加レポートです。

LayerXとしては、昨年に引き続きプラチナスポンサーとして協賛させていただき、企業ブースの展示と技術報告に参加させていただきました。

https://pub.confit.atlas.jp/ja/event/deim2026

今年は 2月28日〜3月2日にオンラインによる一般発表セッションの後、 3月4日と5日に兵庫県神戸市にある神戸国際会議場・展示場で開催されました。 神戸のオンサイトでは、チュートリアルやスポンサーによるランチョンセミナー、インタラクティブセッション (ポスター発表)  などが行われました。

DEIM会場告知看板

技術報告

前半日程でオンラインで実施された一般発表セッションでは、技術報告として『AIエージェントによる「業務の自動運転化」に向けた技術的挑戦と実践例』というタイトルで機械学習エンジニアの松村(@yu__ya4)が発表いたしました。

https://pub.confit.atlas.jp/ja/event/deim2026/presentation/8B-05

発表では、「気づいたら仕事が終わっている」という体験を届けるためにLayerXが提供するバクラクで実際に導入されているAIエージェントの開発事例やその実現に向けた技術的な課題についてお話しさせていただきました。

登壇の様子

スポンサー企業展示

展示ブースでは学生や企業の方など多くの方にお立ち寄りいただきました。 LayerXが提供するバクラクとAI Workforceのプロダクト紹介を通して、我々が目指す世界やそのために現在どういう取り組みをしているかというお話をさせていただきました。また学生向けに毎年実施しているサマーインターンシップについても案内をさせていただきました。

ブースの様子

インタラクティブセッション

後半日程のオンサイトではインタラクティブセッションとしてポスター発表が行われていました。会場を見渡すとLLMを扱った研究が多く並んでおり、中には「AIエージェント」をキーワードに掲げる発表も一部あり、研究コミュニティの関心が時代の流れとともに変化しつつあるのを実感しました。 ここでは執筆者である宇都が聴講したポスターセッションから面白かったものをピックアップして紹介します。なおポスター画像は発表者からの承諾を得て撮影・掲載しております。

文書拡張プロンプト最適化に基づく同時更新文書検索

概要
ある文書を更新した際に関連する他の文書も同時更新するための文書検索手法としてLLMによる文書拡張と自動プロンプト最適化を組み合わせた検索手法を提案

面白かった点
今回は日本法とEU法の法改正を題材にした研究でしたが、同時更新文書検索は社内ドキュメント更新など応用範囲も広く面白い題材だなと思いました。 また提案手法に関してもLLMによる文書拡張に留まらず、プロンプトの自動最適化まで踏み込んで取り組んでいる点が印象的でした。 利用しているプロンプト最適化手法についても聞くことができ勉強になりました。

ペルソナRAG: ペルソナ類似性に基づくパーソナライズ仮想レビュー生成

概要
レビュー履歴を元にしたペルソナ情報をLLMによって生成し類似ペルソナのレビュー検索結果を元にユーザのレビュー内容を予測する手法を提案

面白かった点
年齢や性別といったユーザ属性ではなく、ユーザのレビュー履歴からそのユーザが気にする観点や好みを抽出して利用している点が興味深かったです。 レビュー結果の要約などは既存サービスでも増えてきていますが、レビュー内容のパーソナライズ化はあまり見ないため着眼点としても面白いなと思いました。

意味埋め込みを用いた連邦型知識グラフ問い合わせにおける情報源選択

概要
分割された複数の知識グラフからグラフ内のエンティティの意味埋め込みを元に問い合わせに対応する知識グラフを選択する手法を提案

面白かった点
計算量を抑える工夫として、埋め込みで知識グラフをクラスタ化した上でクラスタ重心と問い合わせクエリとの類似度をとっているのは説明を聞いてなるほどと勉強になりました。 知識グラフの検索はLLM時代において重要な技術の1つだと思うので今後の研究が楽しみだなと感じました。

Model Context Protocolを用いた二層知識継承による建築制約を持つ屋内シーン生成の自律的品質保証

概要
自然言語による3Dオブジェクト生成タスクにおいて幾何学的ハルシネーションを改善するためにMCP(Model Context Protocol)と静的・動的の知識データベースを用いた推論手法を提案

面白かった点
3次元の建築物の情報を2次元画像としてLLMに与えるのではなく数値的に検証可能な3次元のjsonオブジェクトとして与える点、ユーザとのやりとりから知識データベースを動的に更新していく点が面白いなと感じました。 本研究で扱っているようにフィードバックループによって利用回数を重ねるごとにどんどん賢くなる仕組みは私たちが取り組む機械学習やAIエージェント開発においても重要な観点だなと再認識しました。

BoF

オンサイト1日目の夕方にはBoF(Birds of a Feather)と呼ばれる学生主催のワークショップが開催されていました。 今年は「研究ライフをN倍ブチ上げるためにキミたちはどうしますか」というメインテーマのもと、 各テーブルごとに下記のようなお題が与えられ、テーブル内の学生同士で意見を交わしていました。

  • 教授とのコミュニケーションどうしてる?
  • 後輩の面倒ってどのくらい見れてる?
  • AIをどう研究に活用している? *(その他多数)

この時間は食事やお酒も提供されてリラックスした雰囲気の中行われており、学生同士の会話の中には笑い声なども広がっているのが印象的でした。

地元の日本酒も提供されていました

ディナー懇親会

オンサイト1日目の夜にはLayerX主催のディナー懇親会を開催しました。事前の申し込みやブース展示で興味を持っていただいた10名以上の学生とLayerX社員で食事をしながら交流をしました。

https://layerx.connpass.com/event/384917

この懇親会では、学生が取り組んでいる研究やコーディングエージェントの活用法について話題が上がり、研究への積極的な取り組みが伺えました。またLayerXへの入社理由やAIエージェント開発の現状、インターンシップの内容など、会社についても興味を持ってもらえる良い機会となりました。

スポンサー賞

オンサイト最終日はスポンサー賞授賞式も行われ、産学連携副委員長を務める松村が司会を担当しました。スポンサー各社が選出した発表チームへ、それぞれ賞の授与が執り行われました。

スポンサー賞授賞式の様子

さいごに

登壇の機会をいただき、LayerXが目指す世界や機械学習技術そしてAIエージェントが切り開く未来について広くお伝えすることができました。 また、企業展示ブースでは多くの方と直接お話しすることができ、非常に有意義な学会参加となりました。 学会の運営に携わってくださった方々に感謝いたします。

来年も開催されるDEIMのますますの発展に、LayerXも引き続き貢献できればと思います。

LayerXのインターンシップや新卒採用にご興味のある方は、下記リンクをご覧いただきぜひお気軽にご応募ください! jobs.layerx.co.jp